日本に暮らすタニシにもいろんな種類がいます。
そんな中でも水辺に生きるタニシを3種取り上げていきます。
外見上の見分け方や生物学的な特徴の違いをテーマにして紹介していきたいと思います。
ジャンボタニシ、ヒメタニシ、マルタニシの見分け方は?
外見から見分ける方法を紹介していきたいと思います。
ジャンボタニシは、成体は殻高50〜80mmに達します。
淡水に暮らす巻貝としては極めて大型なものです。
ヒメタニシは、殻高約4㎝、殻径約2㎝で、円錐形の小型の巻貝です。
殻表は、緑褐色で光沢があったり、角張っていたりと、さまざまな変異が多く見られます。
マルタニシは、殻高約6㎝、殻径約4㎝で、円形の巻貝で螺層は6層で丸く膨らんでいます。
殻の表面は緑褐色の殻皮で被われ、光沢があり、刻点状の小さな窪みや2~3の細い筋が見られます。
ジャンボタニシと、ヒメタニシ・マルタニシの違いは?
まず、産卵方法の違いを挙げることができます。
ジャンボタニシは、水面よりも高い草などの茎や葉の上に、驚くようなピンクの卵を産みます。
それに対して、ヒメタニシやマルタニシは、親貝とそっくりな姿の稚貝の姿で生まれてきます。
次に、食性における違いです。
ジャンボタニシは雑食で、特に、若い草の葉などを好んで食べます。
動物質の餌も好み、野外で魚の死体に群がって食べることも見かけることができます。
傷ついた貝や孵化直後の貝などは、他の個体に食べられてしまうこともあります。
ヒメタニシとマルタニシは、植物食です。
ヒメタニシは、アオミドロなどの藻を好んで食べます。
マルタニシは、コケや動植物の老廃物を分解して、土に還しやすくしています。
最後に、摂食方法の違いです。
ジャンボタニシは、植物の葉や茎などをこそいで食べるという1つの方法しかありません。
しかし、ヒメタニシやマルタニシには、3つの摂食方法が見られます。
1つ目は、水槽内のコケなどをこそぎ落として食べることができること。
2つ目は、底にたまった沈殿物を歯ですくって食べることができること。
3つ目は、水中に漂っている小さなゴミをエラでこして食べることができること。
まとめ
ジャンボタニシ、ヒメタニシ、マルタニシには、それぞれ外見から区別することができました。
また、ジャンボタニシと、ヒメタニシ・マルタニシにおける違いは3つありました。
すなわち、産卵の形態が異なること、食性の好みが違うこと、摂食方法の数です。
これほど異なる面があるとはまったく知りませんでした。