よく魚のタンクメイトとして重宝されるタニシですが、どのようにして魚の糞を分化しているのでしょう?
また、タニシの糞はどのように分解されるのでしょうか?
これら2つをテーマにして話を進めていきたいと思います。
タニシが魚の糞を分解する仕組みは?
実は、タニシ自身では水質浄化をしていません。
正確には、タニシが食べた植物プランクトンが水質をきれいにしています。
石川県立金沢泉丘高校の生徒と先生の研究結果により、タニシには水質浄化能力があるわけではないことが分かりました。
タニシはエラで呼吸する際に、植物性プランクトンも取り込みます。
数が減った植物性プランクトンは、増殖する際に、リン酸塩やアンモニウム塩などの汚染物質を吸収します。
プランクトンが増殖すれば、タニシがまた食べます。
そして、減ったプラクトンは、汚染物質を食べて、また増殖します。
タニシと植物性プランクトンがこの作業を繰り返して、水中の汚染物質は、だんだん減っていくようです。
参考までに、1.5Lの水を浄化するのにタニシ5匹が必要だったそうです。
それをもとにすると、1匹あたり0.3Lの水をきれいにすることができると言えます。
タニシの糞はどうやって分解するの?
タニシの糞は、糞はバクテリアが分解します。
アンモニアを食べるバクテリアによって、亜硝酸塩が排出されます。
その排出物の亜硝酸塩を食べるバクテリアによって、硝酸塩になります。
硝酸塩とは、比較的害の少ないものです。
もちろん、それでも水の交換は必要です。
植物は硝酸塩を栄養ともしますが、バクテリアが水槽内に発生するのに数カ月を要します。
まとめ
タニシが魚の糞を直接に分解しているのではないことが分かりました。
タニシに食べられ、減少した植物プランクトンが増殖するために、汚染物質を吸収していたのです。
タニシ自身が出す糞はバクテリアによって分解されますが、バクテリアが育つまでに時間がかかります。
ですから、こまめに水の交換を行いましょう。