日本でもかつてタニシを食べる風習があった地域があったようです。
中華人民共和国の西部の地域には、月見の頃にタニシを食べる習慣があるそうです。
そんな習慣が招いた悲劇をご紹介したいと思います。
タニシを食べて、ある日、身体に現われた異変?
この話は、今から3年前の出来事です。
中国西部に住む24歳の男性は、
同僚から「白目の部分や皮膚が緑色になってきている」と指摘されました。
実は6月頃からひどい腹痛に悩まされていましたが、病院へ行きませんでした。
同僚からの指摘で、やっと自分の身に起こった異変に気がつきました。
タニシを食べて変な症状が現れた、原因は何だったの?
報道によれば、体長1㎝ほどの寄生虫「肝蛭(かんてつ)」がその男性の胆管に潜んでいたそうです。
その数、な、な、なんと4匹も!
寄生すると胆管にかなりの炎症を起こし、発熱、吐き気、右腹の激痛、下痢などの症状が見られます。
この男性は、タニシが好きでなんと数か月間もタニシを食べていました。
油炒めにして食べていたそうですが、おそらく加熱が不十分だったのでしょう。
タニシは寄生虫の中間宿主?
あの北大路魯山人はタニシが好物だったことは有名ですが、
それが元で肝臓ジストマの肝硬変でその生涯を終えることになりました。
「肝吸虫(旧称肝臓ジストマ)」の中間宿主とされるマメタニシで、
胆管に寄生し、慢性期は肝硬変を引き起こします。
それよも恐ろしいのが、「広東住血線虫」です。
その中間宿主となっているのがジャンボタニシです。
脳や脊髄の血管や髄液の中に寄生し、髄膜脳炎の症状を起こします。
まとめ
タニシを食べようとは思いませんが、危険な寄生虫が体内にいることが分かりました。
ジャンボタニシは、イネだけではなく人間にとっても本当に厄介な生き物ですね。