タニシにまつわる負の側面について、次の2つの点からあえて取り上げていきたいと思います。
タニシがもたらす田んぼへの害は?
タニシの卵に害はあるの?
タニシ(ジャンボタニシ)がもたらす田んぼへの被害について
20世紀後半に日本へ持ち込まれて数年、なんと有害動物に指定されてしまったジャンボタニシ。
現在では、世界の侵略的外来種ワースト100リストの1つに登録されいます。
実は、イネの若い苗を食べてしまうのです。
しかも、移動速度が他の種と比べ速いです。
ですから、稲作がさかんな東アジアや東南アジアではイネの害虫として認識されています。
そのうえ、他のタニシのように水質を浄化する能力はありません。
タニシ(ジャンボタニシ)の卵に害はあるの?
はい、あります。
夏場に水田をあるいていると、草の上部にショッキングピンクのかたまりが見られます。
これがジャンボタニシの卵です!
直径約2mmの球形をしており、何よりその色に驚かされると思います。
一度見たら忘れられない異様な物体です。
あの卵の色が警告しているように、内部に神経毒を含んでいます。
原産地にはこの卵を食す天敵のアリがいますが、残念ながら日本にはいません。
産みつけられた卵は、生育環境が整っていれば2週間から3週間で孵化し、稚貝となります
そして数カ月もすれば、成貝となり、繁殖を繰り返していきます。
考えただけでも、ゾッとします。
まとめ
ジャンボタニシには、2つの面で害があることが分かりました。
1つは、定植されてまもない若いイネの苗を食べてしまうこと。
そして、もう1つは、その卵は有毒成分が含まれていること。
これは、人間の身勝手が招いた悲劇としか言いようがありません。