富栄養化した水槽は、水の色が緑に変わってきます。
このような水槽を奇麗にする方法はないのでしょうか?
そこで今回は、タニシで水槽を奇麗にすることをテーマにして話を進めていきたいと思います。
水槽を奇麗にするタニシは、どんな種類が向いているの?
日本に住むタニシは、全部で4種です。
その中でも、おススメするのは、「ヒメタニシ」と「オオタニシ」です。
両者ともに生息域が広く、北海道から九州まで住んでいます。
ヒメタニシは、沼、小川、水田の用水路などの浅いところに見ることができます。
岩や石などに付く藻を主食としています。
植物プランクトンの大発生を抑え、汚泥を積極的に食べ、水質浄化に役立つことが知られています。
また、トロロコンブ状のアオミドロをよく摂食します。
繁殖は容易ですが、卵胎生で生まれてくる数が少ないことから調整がしやすいのも魅力です。
オオタニシは、水質、水温に対する適応能力が高くとても丈夫です。
特別に餌を与えなくても、コケや有機物を食べて生きることができます。
酸素が不足したり、水質が悪化したりすると水面付近に上がってきます。
アンモニアや亜硝酸塩が多くなると殻を閉じてしまうので水質の指標にもなります。
なぜタニシを入れると水槽の水が奇麗になるの?
実は、タニシ自身は水質浄化をしません。
正確には、植物プランクトンが水質をきれいにしています。
石川県立金沢泉丘高校の生徒と先生の研究結果により、上記のことが分かりました。
タニシはエラで呼吸する際に、植物性プランクトンも取り込みます。
数が減った植物性プランクトンは、増殖する際に、リン酸塩やアンモニウム塩などの汚染物質を吸収します。
プランクトンが増殖すれば、タニシがまた食べます。
そして、減ったプラクトンは、汚染物質を食べて、また増殖します。
このようにして、水中の汚染物質は、だんだん減っていくようです。
まとめ
タニシの中には、水槽の水を奇麗にしてくれるものがいます。
水槽の水が奇麗になるのは、植物プランクトンが増殖するために捕食するためでした。